横断歩道に自転車用横断帯が付随していても、ちゃんとそこを渡る自転車って少ないんですよね。たいてい歩行者たちと入り混じっていて、いささか危なっかしい。
歩行者だって自転車ゾーンに踏み込むから、お互いさまとも思えるけど、歩行者は弱いんだから、強者の自転車側が気を配って、スピード落とすなどしなきゃ。
自転車マーク
ところで、その自転車ゾーンの自転車マーク、どれも同じ形、同じ大きさみたいだから、原形があるはずです。
くりぬいたシートを置いて塗料をふきつけるのか、大きな芋版みたいなのでペタンと押すのか、詳細は知りませんが。
それにしても、これはひどいんじゃない?
工事で掘り返し、埋め戻したあと、欠けた部分を手描きしたものと思われます。
原型を持ってくるのを忘れたのに気づき、「だいじょうぶ、オレに任しとき。こう見えても絵心はあるんだから」と、工事人のひとりがでしゃばったあげくこうなっちゃった、とか。
その隣の横断歩道も、かなり上手に描けてはいますが、模範よりも小さめで、どうやらこれも手描きのようです。別の謙虚な人が描いたのでしょう。
巧かろうが稚拙だろうが、自転車帯と意識して渡る自転車がいなければ、あまり意味がないでしょうが。
ほとんど消えていれば、なおのこと無意味だな。
塗り直し
この下手なマーク、一時しのぎの処置でしょうが、薄れ具合から、わりと長い間放置されていたものと見えました。
それから数週間後に通りかかったら、再度工事が行われ、掘り返し部分は拡大され、今度は隣ともどもすっきりとセットされていました。
消えた自転車ゾーン
ところで、自転車は車両だから原則として歩道を走ってはいけないことになっています。このルールも多くの自転車に無視され、歩行者は迷惑をこうむっているのです。
自転車側にだって言い分はありましょう。
車道は危ないし、歩道はけっこう広いじゃないか。
そもそも自転車を自動車と同様に扱うのなら、横断歩道だけ歩行者といっしょなのは理不尽極まる。青信号短いし。
そういう苦情があったからではないでしょうが、一部の横断歩道で自転車ゾーンが廃止されつつあります。
どうせなら、全幅まとめて塗ると見ばえがいいのに。
付記
その後の観察によれば、横断歩道の自転車帯が廃止されたのは、車道の端に自転車レーンが設けられている道だけのようです。