芋虫ウォッチング

取り立てて芋虫好きというわけではないけど、空飛ぶ成虫と違い、芋虫タイプの幼虫は静止しているので、カメラに収めやすいのです。
写真は増えてきたものの、親がなんという虫なのか、さっぱりわからない。

イモムシハンドブック

そんな折、『イモムシハンドブック』という小さな図鑑を見つけました。
イモムシハンドブック

3冊で計666種の芋虫毛虫が収録されています。
イモムシ(毛虫含む)とは、鱗翅目(蝶と蛾)の幼虫のことで、日本国内に存在する鱗翅類は約6,000種。その1/10だから、完璧網羅には遠いけど、そのへんにいるふつうのイモムシなら、たいてい載っているそうです。

この『イモムシハンドブック(安田守)』は、同時期に読んだ『どんどん虫が見つかる本(鈴木海花)』によれば、

世にイモムシの魅力を知らしめ、「イモラー」を大量発生させた

スゴ本だとか。

私はイモラーにまでなる根性は持たないので、携帯して芋虫ウォッチングに出かける予定はありません。
でも、家で眺めているだけでも面白いんですよ。

動かない芋虫は擬態能力を発達させました。
シャクトリムシが小枝そっくりなのはご存じでしょうが、ほかにも若葉や枯れ葉、花、新芽、樹皮、コケなど、さまざまなものに似せています。とげのある薔薇の茎と間違えそうなものもいるのです。そういった擬態写真も豊富です。

大型で派手な芋虫

しかしながら、図鑑と突き合わせても、種名を特定するのはなかなか困難とわかりました。
同じ虫でも個体差が大きかったり、撮影環境によって色が違ったりします。

これはフクラスズメだと断定してよさそうです。
白黒縞模様イモムシ

葉っぱはこの虫が大好きなカラムシのようだし、体長は10センチ近い巨大芋虫。よく見るために手前の葉を脇に押しやったら、体をブルンブルンと震わせて威嚇してきました(この振動はフクラスズメの特徴だとか)。

でも私が見たのはほとんど白黒なのに、本では、くっきりした黄色と黒の縞柄。一覧図が2通りありますが、模様もずいぶん変化があります。
フクラスズメ2態

 

お次はセスジスズメで間違いなさそう。
目玉模様イモムシ

全身がメタリックに輝いて、目玉模様が印象的。しっぽ(尾状突起とか尾角とかいいます)はグレイで先が白。
でも、図鑑のセスジスズメは全身真っ黒で、眼状紋は鮮やかな赤と黄色です。尾角は先まで黒。

毛虫・毒虫、さわるな危険

小さくてずんぐりしたトゲトゲ虫。
トゲトゲ毛虫

背中の青い線やお尻の黒丸など、アオイラガに似ています。トゲトゲには毒があるそうです。
知事さんちの壁にへばりついていました。剪定で落とされた? 栗、柳、桜の葉などを食べます。

 

黄色いボディに黒いコブコブ。
サザンカにいたから、有名な毒虫のチャドクガだと思いますが、図鑑ではほとんど毛がないので、まるで別虫みたい。
毒毛虫

 

黒いボディに黄色い毛。桜の葉をかじっていました。
モンクロシャチホコです。そり返ったポーズが、シャチホコガによく見られる特徴です。
毛は柔らかそう。無毒です。
モンクロシャチホコ

 

どこにでもいそうな4センチほどの毛虫。残念ながら素性をつきとめることができませんでした。
謎の毛虫
マダラガをスマートにしたような雰囲気ですが・・・。

地味で小さな芋虫

10年ほど前の真冬、キャベツ畑で小さな青虫を見つけ、キャベツごといただいてきました。

飼育に失敗し、さなぎになる前に死んじゃったけど、順調にいけばモンシロチョウになったはず・・・。
キャベツ青虫

螟蛉の迷惑
先月、実家に帰ったときのこと。 前の畑に一列だけキャベツが植えられていました。結球前のキャベツって、ごついサラダ菜みたいで、ちょっと見にはキャベツとわからないんですよ。 無農薬栽培だからあちこち穴だらけでした。こんな寒い時期にも虫がいるんだー。2センチくらいの細っこい青虫がついているのを、株元からすぱっと切って持ち帰り...

 

この虫は結局なんなのか判明しませんでした。
謎のイモムシ
体長3センチ弱。緑のボディに黄色い点線、黒い斑から上は濃い色。食べている葉っぱはたいそう大きく、栽培されている雰囲気だったから野菜の一種らしい。

蝶や蛾でない可能性もあります。蜂の幼虫は脚が多いそうだけど、そこまでじっくり見なかったもので。

 

芋虫が同定しづらいのは、脱皮のたびに見かけが変化するものが多いのも理由のひとつでしょう。

これはキンカンの葉っぱにのっていて、まるで鳥のフンみたいです。
フン芋虫

実は、ナミアゲハの4齢幼虫でした。このあと脱皮すると、あの緑色のちっちゃな怪獣じみた終齢幼虫になるんですねえ。

巣作りするトゲ芋虫

フクラスズメがいたのと同じ草(カラムシ)は、川岸にたくさん生えています。
その葉が二つに折られ、縁が綴じられて餃子みたいになっているのを目にしました。

そっと開いてみると・・・いました、いました。
黄色っぽいのや、黒いの。体長は4~5センチ。
ヒメアカタテハ?
アカタテハ

2センチくらいのおチビさんも。若齢幼虫でしょう。
アカタテハ若齢幼虫
黒いのはアカタテハ、黄色っぽいのはヒメアカタテハのようです。

3つも巣を壊しちゃったわけで、まっこと申し訳ございません。

黄色の幼虫はどこかへ行ってしまいました。

黒い大きいヤツはあちこちの葉をうろついたあげく、新しい巣作りに着手しました。葉の根元から糸でくっつけていくのです。
巣作りする幼虫

半分くらい綴じたあと、いったん中断して、根元の葉脈のまわりをかじり始めました。腹が減っては糸も出せんって?
根元をかじるのは、葉をちょっとしおれさせて垂れ下がるようにするためではないかと思います。

30分ほど経って、ほぼ完成。ほかの巣に比べると、すきま風が入りそうなあばら家って感じだけど。
新しい巣

おチビさんは同じ場所でもぞもぞしていたけど、そのうち新居にする葉を探すためか、這い回り出しました。
疲れてきたので、最後まで見届けずに去りました。

 

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虫のいい話(貧盗恋歌)

コメント

  1. カイ より:

    はじめまして カイと申します。

    「イモラー」が大量発生したことを知りました。

    我が家でよく見かける芋虫君は、ナミアゲハの幼虫とイラガの幼虫です。
    成長して揚羽蝶か蛾になるかだけのなのに、「可愛いとやっつけなければ」に見た目感が分かれてしまっています。

    ===
    「よく行くサイト」に「♭出かけよう!ふらっとシャープに♯」をリンクしていただいて有難うございます。
    びっくり、うれしいです。

    • ルノ ルノ より:

      カイさん、こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
      蛾は親の見た目で損をしている上に、毒を持つ子がわりといるから、「やっつけなければ」になってしまうんでしょうね。
      ===
      カイさんのブログは、昔から拝見しておりました。が、なにぶんコメントなどのアクションを起こすタイプではないもので、遠くから見るだけって感じで、失礼しました。